どうして高校で数学を学ぶのか?〜シュタイナー的、そして現代の高校生にあわせて考える

さて、みなさんに質問です。

どうして数学を学ぶ必要があるのでしょうか?
小学校の算数レベルや中学校レベルではなく、高校の数学を学ぶ理由は?

我が子にそう聞かれて答えられますか?

 

今の中高生を見ていて痛切に思うこと。

頭かたいなーーーーーー!

あ、ごめん。

 

でも、頭が固くなってしまったのは中高生のせいじゃない。
自由な思考を制限することで試験をきりぬけるように訓練されてきているから。

教育された通りに育っているだけのこと。

頭固くなってしまうのが、自然なながれなのです。

何か疑問を問いかけられたら、教えてもらったやり方の中でなんとかして答えを探そうとするわけです。

学校では基本的に「習ったことのなかから質問される」のが普通です。
だから、教えてないことが少しでも入っている問いかけをすると、
「教わってませーん」
「きいてませーん」
と言われます。
(学校でよくある光景。私のレッスンでは、今までに経験のない問いかけばかりされるので、そんな反応はありません。笑)

 

人間は、教えられたことの枠を超えて、自分で考える力をもっています。

人間の思考は宇宙に繋がってますからね。
想像もつかないことや目に見えないことまで考えが及ぶのです。

だから、今までに経験したことがないことに出くわしても、解決方法をなんとか探し出すでしょう?

過去に前例がない出来事だって、乗り越えていくでしょう?

今までにないものを、たくさんたくさん発明してきたでしょう?

 

教えたことだけやっておけばいいと思っているなら、

人間の力をみくびるな!

と思います。

 

あなたの力はそんなちっぽけじゃない。
思考は「教えられたこと」の枠をこえて、無限までいけるの!

シュタイナー教育では、人智学的な人間の発達段階に合わせて子どもを見て、それに合う教育をしています。

大まかにいうと、基本は「人間の7年周期」です。

0〜7歳:第一 七年期
7〜14歳:第二 七年期
14〜21歳:第三 七年期

この段階が、人間が大人になるまでの段階。

高校生は第三七年期の前半部分をしめています。

この時期は、思考から意志を育てる時期

思考に働きかける。つまり、直接的に「考えさせる」学びをする。考えて考えて、それが間接的に「意志」を育てていきます。

数学を勉強すると、考えますね。考えないと理解できません。しかも、シュタイナー学校では、「射影幾何学」などという、具体的に目に見えない次元の話までもちだします。なにしろ無限の世界の話。見たことない世界を考えるから、わけわからないんです。ほんとか?って思う。ほんとか?・・・と思うから、その意味や真相を知りたくてとことん考える。

結局ね、高校生は「考える」力を徹底的に鍛えることが大事。
その力を鍛えるため・・・というのが数学を学ぶ大きな理由のひとつ。

思考で無限の世界までいっちゃうんですから。

「考える力」は一生つかいます。
数学の公式や内容はすっかり忘れてしまっても、数学的な考える力は、考え方の幅を広げる。

世界の見方がかわる。

数学を学ぶことは、そんな力を育むことなんですよ。

ねえ、我が子に「教えられたこと」の枠の中だけで生きていって欲しいですか?
よく「考えて」みてください。


高校生個別数学レッスンも行っています。
学校では習わない角度から数学を「考える」。
カチカチになった頭をやわらかくするレッスン

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この記事を書いた人

シュタイナー教育歴17年。ドイツからシュタイナー教育情報を発信。シュタイナー教育とメインストリーム教育の架け橋になるべく活動中。

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