シュタイナー学校の担任制はいいのか!?

シュタイナー学校のクラス担任は、

1年生~8年生まで、

一人の担任が持ち上がります。

 

 

8年間、一つのクラスを教える。

 

 

ただ・・・、

8年間続けるのは本当に難しい。

私だったら無理・・・って思う。

 

 

実際のところ、

アメリカのデータでは、

シュタイナー学校の担任が8年間教えるケースは、

半分以下とのこと。

 

 

先日こういう記事を読みました。

 

世界一の教育国・オランダが実践する「まったく新しい小学校担任制」

 

オランダでは、

一つのクラスを、

複数の担任が入れ替わりで教える。

 

 

例えば、

月、火はA先生。

水~金はB先生。

というように。

 

 

オランダの労働形態として

「ワークシェアリング」が普及していて、

フルタイムで働かないことが一般的になっているのも一つの理由。

 

 

でも、

担任が二人いて、

代わる代わる交代して教えることで、

「担任ハズレ」がなくなる。

(少なくなる)

 

 

確かに。

 

 

シュタイナー学校で、

担任がハズレたら・・・、

 

 

8年間、ハズレの担任と一緒って、

耐えられないでしょ?

 

 

しかも学費払って、

担任がハズレじゃ・・・。(汗)

 

 

だから、

担任が納得できない場合は、
学校を辞めちゃうケースもあります。

 

 

私は、

今まで7校のシュタイナー学校に関わってきました。

 

 

確かに、

この先生はいまいち・・・

という先生はいました。

 

 

いまいち、というのは、

「シュタイナー教師としてどうなんだ?」

という意味でね。

 

 

生徒を贔屓するとか、

ちゃんと教えないとか、

生徒を全くみていないとか、

クラスの問題を無視するとか、

いじめの問題を放置するとか・・・・

 

「教師としてまずいんじゃないの!?」

という行動をする担任の先生には、

シュタイナー学校で出会ったことがありません。

 

 

シュタイナー学校では、

一人の担任が8年生まで教える。

 

 

でも、日本の小学校のように、

一日中、担任が教えるっていうことはありません。

 

 

朝一番の、

エポック授業は担任が教えるけれど、

そのあとの専科の授業は、

専門の先生が来て教えます。

 

 

だから、

いろんな先生が、

子どもたちのことを、

違った視点から見ています。

(教科が違うと、先生が見るポイントも違う。)

 

 

そして、

子どもたちのことを先生全員で見つめて、

問題を解決して行く、

「チャイルド・スタディ」というのもあるんですね。

 

 

つまり、

学校全体で、一人一人の子どもを見ている。

 

 

しかも、

その見方の深いこと。

 

 

親として、

シュタイナー学校の先生と話をして、

泣けてきたことがあります。

 

何回も。

 

それは、

先生が、あまりにも我が子のことを理解していてくれるから。

 

 

上っ面のことだけじゃなく、

 

 

今は見えなくても、実は子どもが秘めている力のこと、

可能性のこと・・・

今だけのことじゃなくて、

1年生からずっと、そして、将来のことまで、

ずっと見てくれてる。

 

 

こんなにもよーく見ていてくれる人がいる

・・・っていうだけで、

もう親としては、

最大の理解者を得た気分。

 

 

親の辛さも、

肩に乗ってる重荷も、

一人で抱え込まなくても、

この先生はわかってくれて、

子どもに添っていてくれてるんだ・・・って。

 

 

ボロボロ・・・泣きました。

 

 

一人の担任が8年間。

 

 

それは、確かに、

ハズレの可能性もあるけれど、

 

 

子どものことを、

ものすごく深く理解して、教えてくれる力強い存在が、

子どもと親のそばにいてくれる・・・

 

その可能性もすごく高い。

 

 

これって、

 

人生観とも繋がってきます。

 

 

危険を避けようとしながら、

無難な道を選ぶか?

 

それとも・・・、

 

より良い結果を求めて、

ちょっと冒険のある道を選ぶか?

 

 

どっちの方がいい、

なんていう答えはありません。

 

人それぞれの人生観だから。

 

 

でも、

シュタイナー教育は、

より良いものを追い求める。

 

 

問題を取り除いて安全な道を行こうとするんじゃなくて、

問題があるかもしれないけど、

ベストを目指して信じる方向へ行こう・・・。

 

 

うまくいかなかったら、

解決策を見つけて、

問題を乗り越えていけばいい。

 

 

そういう芯の強さがあるんですね。

 

 

シュタイナー教育そのものにある、

そういう芯の強さは、

やっぱり、

そこで育つ子どもたちの将来像になっていきます。

 

 

教育の根っこにある「思想」って、

ものすごく大事ですね。

 


 

チャイルド・スタディについては、

今月末に発行になる「こくご教室テキスト(第3巻)」にものすごく詳しく書かれています。

先生だけじゃなくて、お母さんが、我が子を見つめて理解するのにも役立ちます。

 

親だから、近くに良すぎるから、

我が子のことが見えなくなる・・・っていうこともありませんか?

そういう時にも、このチャイルド・スタディはオススメです。

 

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この記事を書いた人

シュタイナー教育歴17年。ドイツからシュタイナー教育情報を発信。シュタイナー教育とメインストリーム教育の架け橋になるべく活動中。

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