ぬらし絵(4) オンラインで体験する水彩



前回に引き続き、
6月17日(土)から始まる
色の声をきくシュタイナー水彩
 ぬらし絵講座」の講師、
 小林由香さん(アトリエきぎ主宰)に、
 ぬらし絵についてお伺いします。

🔳前回までの内容はコチラ

 ぬらし絵(1) 「描こう」としない絵画体験!?

 ぬらし絵(2) わたしを励ます芸術体験

 ぬらし絵(3) 子育てに、教育に、どう役立つの?

Q. 今回、オンライン上での講座になりますが、
  オンラインならではの良さはどんなことですか?


  (小林さん)
 人って、どうしても他の人と自分とを
 比べてしまいがちですが、
 その点、オンラインは、他の人と繋がりつつも、
 自分自身に向き合う環境が作りやすい

 のではないでしょうか。

 それから、
 繋がっている仲間がいる、
 同じように描いている人がいる、
 と思えること、
 これは結構、心強いんです。

 他の受講生と自分を比べずにいられて、
 繋がっていることが心強い

 オンラインの良い点だと思います。


 また、私の講座をリアルで実施するときは、
 私が絵の具を準備します。

 その点、オンラインは自身でご準備いただくので、
 受講者の皆さんの自律を促す側面もありますね。

 色を溶く準備は、
 私にとっては、
 とても落ち着く作業なんです。
 つい時間をかけてしまいます。

 そんな風に、楽しんでもらえたら嬉しいです。


Q. 「ぬらし絵」を教える時、
  小林さんご自身が大切にしていることはありますか?

 (小林さん)
 色の体験は、
 その人が意識しても意識しなくても、
 自分自身の内側と外側を
 往復しているような体験になります。
 
 人によっては自分の内面だけの世界と
 非常に密接な人もいるし、

 既に外で経験した自然体験から
 外の世界と繋がっている人もいます。


 どちらにしても、
 その色彩体験はその人だけのもので、

 その人のとても大事な色彩が今そこにある、
 と思って立ち会わせていただいています。


 私は、具体的な、ほんのちょっとした
 声掛けを通じて、寄り添うしかないんです。

 授業はライブです。
 その瞬間に、生きて生まれてくるものがあります。

 そんな絵を見て、わくわくしますが、
 はしゃぎ過ぎないようにしています(笑)



以上、全4回にわたって、
色の声をきくシュタイナー水彩
 ぬらし絵講座」の講師、
小林由香さん(アトリエきぎ主宰)に、
「ぬらし絵」についてお伺いしました。


「ぬらし絵」は、

🔳色の力を通して、癒しを感じたい
🔳感性を開きたい
🔳自身が受けた教育の枠組みを外したい
🔳子どもと同じ目線で、世界を見てみたい

そんな方々に、お届けしたい芸術体験です。

色の声をきくシュタイナー水彩
ぬらし絵講座 
詳細・お申込みはコチラ

ぬらし絵(2) わたしを励ます芸術体験



前回に引き続き、
6月17日(土)から始まる
色の声をきくシュタイナー水彩
 ぬらし絵講座」の講師、
小林由香さん(アトリエきぎ主宰)に、
ぬらし絵についてお伺いします。

前回の内容はコチラ
 ぬらし絵(1)
 「描こう」としない絵画体験!?

Q. 「ぬらし絵」の良さは何ですか?


 (小林さん)

 「ぬらし絵」の体験では、
 目の前に広がる色そのものを
 見つめていきます。

 そこから何かが始まります。

 色によって動かされる感情や感覚…

 色が今、私にどんなことを
 語り掛けてくるのかなぁ…と、

 委ねてみるんです。


 あぁこの色、私ちょっと苦手だなぁ…
 そうそう、こういう赤いワンピース、持ってたな…

 そんな風に、
 何か自分自身の眠っている記憶に、
 色が働きかけてくれます。

 でもただ、
 色を見つめるだけで何も考えなくてもいいんです。


 こうした色を使った芸術体験の時間は、
 心と色が通い合うような時間でもあるし、
 心の滋養にもなる時間です。


 あなた自身が、
 ただあなた自身でいるためだけの時間
なんです。


 わたしたち大人は、
 自分自身のための時間を持つことって、
 意識して特別に用意をしないと、
 中々できないですね。

 様々な役割を持っていますから。

 色の世界に少し踏み込むことで、
 常から少し離れて、
 「私の心」「私の魂」…そういったものに
 向き合える時間になると思います。


 また、この講座は大人が対象なので、
 共に描く中で感じたこと、
 自分の中に湧き出たことを
 言葉にして共有することができます。

 「この人はこんな感じなんだ」
 「私はそう思わなかったな」などと、
 自分の感覚的な世界を拡げていくことができるのも
 大人がぬらし絵に取り組む
 「良さ」ではないかと思います。

Q. セラピー・療法のような効果を得られるのですか?

 (小林さん)
 色の体験を通じて、
 「自分には無い感じ」を得る、
 例えば、引っ込み思案な方が
 元気に「赤」を塗ると、
 自分の中に元気が入ってくる、
 といった力は確かにあります。

 セラピー的…といえば
 そう言えるのかもしれませんが、
 わたしはあえて、「セラピー」とは言いません。

 色が元気づけてくれる
 色が癒してくれる
 そんな風に思っています。

 目の前で、水の力を借りて、
 色が本当に活き活きと動いてくれます。
 その姿に私たちは結構励まされるんです。

 わたしも、色の体験を重ねていくことで、
 元気をもらっています。


ー次回も引き続き、
 小林さんに「ぬらし絵」について
 聞いていきます。


色の声をきくシュタイナー水彩
 ぬらし絵講座
 詳細・お申込みはコチラから

シュタイナー教育の粘土造形~算数・数学の力を育む

形を体で感じる粘土造形


シュタイナー教育では、小学1年生から粘土造形をします。
一番最初は、例えば球などの「純粋な形」から。

純粋な形を作る体験を繰り返し、
形そのものが持つ質を体で理解します。

このことは、形を認識する力になります。
算数・数学の基盤となり、
さらには、芸術の基本的な能力へと繋がっていきます。

その後、左右対称や3方向対象、非対称などの形や、
もっと具体的な「生き物」の形など、
子どもの発達段階に応じて、様々な造形に発展していきます。

中学生の粘土造形


こちらは、
e-waldorfのオンライン授業、
IDEAL(シュタイナー教育の国語・算数・数学レッスン)で、
中学2年生で取り組まれた粘土造形です。


ひとつの形を作って終わり、ではなく、
繋がりをもって、ある形からある形へと変容していき、
段々と複雑な形になっていきます。

このプロセスの中で、単体の図形の質の理解だけではなく、
変化の過程を味わい、図形同士の関係性も感じ取ります。

全体を確認しながら、形を変容させていくのは、
かなり高度なバランス感覚が磨かれます。

造形と算数・数学のつながり

中学生になると、様々な空間図形の単元があり、
様々な多面体が出てきますが、
2次元の紙の上で練習問題を沢山解いても、
形がもつ質を感じ取ることは難しいはずです。

粘土造形は、実際に手を動かし、形を作っていく中で、
質量のない頭の中だけの図形認識とは全く異なる体験になるのです。
粘土造形を重ねていくことで、図形認識の力は揺るぎないものになります


勿論、粘土造形をシュタイナー教育で行う意味は、
算数・数学の能力を上げるだけではありません。


次回のブログにて、算数・数学以外の観点から、粘土造形についてお伝えします。

■ シュタイナー教育で入学準備をしませんか?
  「小学生準備講座」2月開講(全4回/隔週/オンライン)

■ 小学6年生のための「中学準備講座」2023年開講中

 シュタイナー教育をオンラインで学ぶe-waldorf「IDEAL」募集中

シュタイナー教育の「フォルメン」

シュタイナーの芸術的手法「フォルメン」


シュタイナー教育ならではの教科として、
言葉と音楽を人の動きで表す芸術「オイリュトミー」
動きの軌跡として形をとらえて描く芸術「フォルメン」があります。


「オイリュトミー」については、大人向けに講座を開催中ですので、
是非こちらで体験してみてください。

今回は、「フォルメン」について簡単にご紹介します。


「動き」を線で描く「フォルメン」


シュタイナー教育では、小学生入学以降、
とても沢山の「フォルメン」を描きます。


年齢を重ねていくごとに、複雑な形も描けるようになっていきます。

ただ「描く」ことが目的なのではありません。
直線、曲線、それぞれの形に宿っている「動き」を感じとることが大切。


そのため、紙の上に描くだけでなく、
歩いてみたり、体で表してみたりしながら、
全身で「形」とその「動き」を感じとっていきます。

生きる力を育む「フォルメン」


そうして何度も何度も、
様々な形のフォルメンを描いていくことで、
形を認識し、図形的な理解につながり、文字や幾何学を学ぶ基盤が育ちます。


また、
バランス感覚やリズム感覚が育ち、肉体的な成長を促す効果もあります。


こうして発達段階に合わせて適切なフォルメンを描いていくことで、
子ども自身の「生きる力」を育んでいくのです。

★e-waldorfのIDEALでは、算数、国語の学びの中で、フォルメン線描を多く体験していきます。

大人のためのアートレッスン「水彩幾何」講座

シュタイナー教育講座「水彩幾何」開講中


10月からスタートした、大人のための「水彩幾何」講座。
色に浸り、癒される時間です。



残り3回の講座は、
11月28日(月)、12月12日(月)、12月26日(月)21:30~23:10です。

勿論、すでに終わっている前半3回分の講座も、動画を視聴し学んでいただくことが可能ですので、
少しでも興味のある方は、是非お問い合わせください。

「いのちのオイリュトミー・心のこよみ」開講

シュタイナー教育の核となる「オイリュトミー」


「オイリュトミー」を知っていますか?

「オイリュトミー」は、言葉や音楽を全身で表現する芸術であり、

同時に、子どもの成長の土台となる肉体を調和的に豊かに整える手段として、

シュタイナーが教育の核に据えたものでもあります。


「オイリュトミー」は、言葉と音楽を人の動きで表す芸術です。

人間が本来持っている自然な動きです。

表現を通して、

体とこころを、人と世界を、全てを調和させていきます。

調和のとれた肉体があれば、

その子の持つ本来の力は自然と芽吹いていく。

「オイリュトミー」がシュタイナー教育の核とされる所以です。


いのちのオイリュトミー・心のこよみ


その「オイリュトミー」を日本の第一人者である、

はたりえ先生から学ぶことが出来る講座

「いのちのオイリュトミー・心のこよみ」が、

2022年11月からスタートします。

季節のめぐりを豊かに味わう「魂のこよみ」・「日本語の詩」、

低学年のこどもの心に特に大切な「メルヒエン」を扱い、

自分自身の身体と心を整えつつ

「オイリュトミー」の教育的な意味についても学ぶことができる講座です。

月3つの動画配信と月1回のZOOMを組み合わせ、

お忙しい中でも自分のペースで学びを進められます。

通年講座ですが、1ヵ月からでも始められますので、

是非気軽に「オイリュトミー」を体験してみてください。


糸かけで算数・数学体験

シュタイナー教育の図形工作~算数・数学の面白さを体験する~

「数学」理解につながる算数体験

「算数」「数学」は、得意・苦手が特に大きく分かれる教科ではないでしょうか?

特に、中学生から始まる「数学」ともなると、「文字式」「方程式」「関数」等、かなり抽象的な内容になっていきます。

シュタイナー教育の算数では、こうした抽象的な問題に対して、「面白い!」「挑戦したい!」と知的好奇心が刺激された状態で臨めるような基盤を、小学生の間の算数体験を通じてしっかりと作っていきます。

 数学的な感性が身体に染み込む、発達段階に沿った体験

写真は、e-waldorf「イデアール」で学ぶ小学6年生がレッスンで作成した糸かけの作品です。

糸かけは、掛け算のレッスン等で一般的にも使われているため、キット等もありますが、シュタイナー教育では、板の上に作図をしていくところからが学びです。

小学6年生で、既にコンパスで円を6等分する作図をしてきたため、その応用として24等分の作図をし、釘打ちも自分でします。レッスンの一部を糸かけ制作に充てて、6週間かけて完成させました。

(釘も自分で打ちます)

作図体験は勿論のこと、釘打ちを正確に行うための力の調整具合、かける糸の色・太さによる感じ方の違い…制作過程で様々な発見があります。

そして、釘から釘へとまっすぐに糸をかけたはずなのに、完成した時には中心に円のような形が出来上がる。こうした数学につながる不思議を、理論を教わるのではなく、心も身体も動かしながら体験することで、身体に染み込ませていくのです。

小学6年生は、論理的思考が少しずつ育ち始める時期。算数の概念的な法則にも興味が沸くこの時期に、こうしたアクティビティで体験と概念を結び付けていくことが、「数学」の準備につながっていきます。

シュタイナー算数の学び・体験をe-waldorfで

e-waldorfでは、シュタイナー算数を大人が体験できる講座を提供しています。

来週開講の単発講座「おとなが楽しむシュタイナー算数体験講座」のテーマは、小学6年生の算数、図画工作。

発達段階に沿った算数の学びとはどういうものか?どうしたら算数・数学を楽しめるようになるのか?

手頃な価格で、シュタイナー教育の算数を体験できる機会です。

★よりじっくりシュタイナー教育について学びたい方へ ~大人向け講座(全6回 水彩幾何図形)~

★小学生、中学生への算数・国語レッスン ~ 体験レッスン随時募集中 ~

円の性質を体験する

円の性質を体験する


小学3年生向けの算数レッスンで、生徒さんと一緒に作った作品。
扇形の折り紙を4つ繋げました。

何を学ぶためのものだと思いますか?

答えは・・・
「円の中心から円の弧までの直線の長さはどこも同じ」「直径は半径の2倍」
という、“円の性質”を体験してもらうためです。

同じ大きさの折り紙を、同じように折って円をつくっていくことで、
「円の半径は、どこを切り取っても長さが同じである」
ということを感覚的につかむことができます。

子どもたちは最初、扇形の折り紙を見て、
「山!」
「貝!」
「花びら!」
「スカート!」
「扇子!」
と、何に見えるのか沢山考えて答えてくれました。
「何に見えるか?」という問いに対しての答えですから、勿論全て正解です。

そして、折り紙を楽しんだ後、
直径・半径の計算に取り組みましたが、
体験をして「わかる」手応えをつかんだ子どもたちは、みんな自信いっぱい!

レッスン後には、
「楽しかった」「直径と半径のことがよく分かった」といった感想を、
生徒さんたちから沢山いただきました。

e-waldorfの子ども向けシュタイナーオンライン授業「イデアール」では、
文科省教科書のカリキュラムに沿いつつ、
子どもの「楽しい」を引き出す算数・数学レッスンを提供しています。

★小学生、中学生への算数・国語レッスン ~ 体験レッスン随時募集中 ~

★大人向けの講座はこちら ~ 10月開講の講座があります! ~

まずは大人から体験を。


「教科」の垣根を越えて学ぶシュタイナー教育

シュタイナー教育にも、一般教育と同様に、国語、算数、理科、社会…といった「教科」が存在します。

ただし、一般的な教育の「教科」のように、それぞれ単体で区切られ、学年ごとに習得すべき学習内容があり、その習得度合で“学力”を測っていく、というものではありません。

シュタイナー教育では、子どもに本来備わっている力を発達段階にあわせて伸ばしていくことが、「学び」の本筋と捉えています。

「教科」は、人間形成の過程において、心・身体・頭にバランスよく働きかけていくための「題材」であり、こどもを中心に”ひとつながり”になっているのです。

「工芸」を通じてシュタイナー教育に触れる

工芸も、他教科と”ひとつながり”になって、子どもの力を伸ばしていく教科のうちの1つ。

普通学校ではあまり見られませんが、多くのシュタイナー学校で、小学4年生ごろから「工芸」が教科として扱われ、一週間のカリキュラムの中の数時間が割かれています。

e-waldorfでは、この「工芸」について学ぶ講座“夏のシュタイナー教育講座~工芸「製本と算数」”を7~9月、大人向けに実施しました。

「工芸」に取り組むことに、どのような意図・意味があるのか?
他教科とどのようにつながっているのか?
どの年齢の子どもに、どのような「工芸」を体験してもらうのか?
一般家庭の中で、それをどのように取り入れていくのか?

伝統的な製本技術を使ったノート作りや、文字を美しく描くカリグラフィーの基本を実際に体験しながら、学んでいただきました。  

まずは大人がシュタイナー教育を体験し実践する

さてこちらは、その大人向けの「工芸」講座を受講された方の作品。

お子さんのための「折り紙ケース」です。

  


実は、この折り紙ケース、講座の中でやり方を教わりながら制作されたわけではありません。

講座で、製本技術を学んだ受講者の方が、講座での体験・学びを、 ご自身の生活の中の「必要」に合わせて応用し、唯一無二の作品に仕上げたのです。

学び」を自分の中で消化し、様々な知識・経験・感性と紐づけて自分だけのクリエイティビティを発揮していく

まさに、シュタイナー教育の在り方そのものを体現されています。  

この「折り紙ケース」を受け取ったお子さんは、日常の中で触れる度に、 お母さんのクリエイティビティ、美意識、手作りの温かみを感じ取り、吸収していくことでしょう。

大人自身がまず学び、自ら体現していくこと、日々の生活の中に少しでも取り入れていくことで、 お子さんの日常がより豊かに活き活きとしたものになると思いませんか?

e-waldorfでは、大人がシュタイナー教育を学ぶ機会を、様々な形で提供しています。 是非、まずは自ら体験し、感じ取ってみてください。

 

★ 現在、募集中の「大人の講座」はこちら ★

いのちのオイリュトミー2021特別コース 「12の月の7つの言葉」2022年7月〜9月受講 12星座のオイリュトミーです!

はた りえ先生 いのちのオイリュトミー2021 特別講座 
「12の月の7つの言葉」最終講座の2022/7月〜9月受講受付が、
6月より開始しました。

 

はた先生からの動画でメッセージを頂きました。

 

ぜひ多くの方にご覧いただきたいです。

最後の3ヶ月講座は12星座のオイリュトミー!
この期だけでも受講できるスペシャルな内容になっています。
お申し込み、お問い合わせお待ちしております。