黒板絵〜手放す〜執着しない

ZOOMレッスンで、指導しながら私も黒板で絵を描いていきます。出来上がったものを見せたり、描き方を指示をするだけでなく、指導者が実際にデモンストレーションをすること、指導者が描いている様子を見ることから学ぶことは大きい。言葉で説明しないことも、デモンストレーションから伝わります。

 

 

だから、スカイプレッスンのたびに、こんな黒板絵が仕上がります。

 

 

 

 

 

黒板絵といえば、シュタイナー学校の先生が、エポック授業に合わせて描きますね。

 

3〜4週間続くエポック授業のために、数時間をかけて心をこめて描きます。

 

黒板の絵ですから、エポック授業が終わったら消します。

 

芸術作品とも言える、心をこめて描いた美しい絵は、消えてなくなります。

 

 

 

そのエポック授業のときだけ生きている黒板絵。エポックが終わったら、執着せずに手放すのです。

 

もったいないなんて思う必要もない。

永遠のものなど何もないのです。

 

手放すことで、新たなものがやってきます。

 

 

先生も、生徒も、日々くりかえされる「手放す」という作業を体験し、目の当たりにして、執着しないということも無言のうちに学んでいくのでしょう。

 

 

★ ★ ★ ★ ★

 

 

私の黒板絵は、一応写真にとってから消します。記録とe-waldorfの資料としての保存目的。(笑)

海外での日本語(国語)教育〜日本語環境でないからこその教え方

海外にお住いのお父様、お母様。海外での日本語教育どうされていますか?

私自身、海外在住で子育てをしています。また、補習校で長年教えていたこともあり、日本人のお子さんの日本語(国語)教育については他人事ではありません。

ご両親ともが日本人の場合も、国際結婚の場合も、日本語教育は悩むところ。家庭で頑張って日本語を使っても、学校生活が現地の言葉であれば、遅かれ早かれ、現地の言葉のほうが優勢になってしまいがちです。

でも、せめてひらがな、カタカナくらいは覚えて欲しい。普通の会話くらいできて欲しい。理想としては将来日本に行った時に困らないくらいの国語力はつけてほしい。親としては悩むところですよね。

小学校で補習校に通い、たくさん書いて文字を覚えたこどもたち。高学年になり、現地の学校の勉強が忙しくなり補習校をやめたとたん、ひらがな、カタカナさえも忘れてしまう・・・というのもよくあること。

そういう子供達を目の当たりにして・・・海外にいるからこそ、日本式の勉強ではなく、シュタイナー学校の国語の学び方が、より効果的だと感じています。

文字の覚え方など、海外暮らしが長い生徒たちは、独特なのです。

漢字を、日本人よりもっと「絵」として捉えて覚えていたり。しかも、その漢字の意味の絵と直結する絵ではなく、彼らなりのイメージが浮かぶようなのですね。純粋に日本で育っている日本人とは全く違う発想で驚くことも多々あります。面白くて素敵な発想をするので感心します。日本語のインプット量が絶対的に少ないので、言葉が意味をなさないことも多く、その分、自分なりの想像でカバーする分も多いのです。

シュタイナー教育でやっているこくご教育、特に低学年の内容は、お話を聞いたり絵を描いたり、心で感じたり、手を動かして芸術的に学んだりする部分が多いので、心に残り、イメージに働きかけるから深く記憶に残るのでしょう。

ありがたいことに、海外の「日本人補習校」でも、e-waldorfの「こくご」教材を参考に授業をしてくださっている先生方が結構いらっしゃいます。外国で日本語教育をされているお母さんも活用してくださっています。

外国にいるからこそ、余計に、シュタイナー教育的な、子供の心に伝わるこくご学習が効果を発揮するのでしょうね。


海外に、学齢期のこどもがいるお友達や親戚がいらっしゃる方。シュタイナー教育的に、芸術的な日本語教育がご家庭でできるということを教えてあげてください。きっと、お子さんの日本語学習の助けになると思います。

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切り出しナイフでできる小学校の木工

数日前息子がしていた木工。

こんな感じで動物を彫っています。

 

 

木工って、

道具も必要だし、

刃物だし、

材料もいるので、

結構、親としては、

子供のアクティビティとしてハードルが高いかもしれません。

 

シュタイナー学校で、一番はじめの木工体験は、

小刀を使ってする小さなもの。
小学校でします。

 

日本だったら、

文房具屋さんに売ってる「切り出しナイフ」などでできます。

 


切り出しナイフ
切り出しナイフ、

安いし、便利です。
刃の先も丸くしてあるから、

比較的安全です。

 

ナイフは刃物だから危ないのではなく、

正しい使い方を知らないことが、

一番危ないです。

 

しっかり、刃物の使い方を教えてあげてくださいね。
シュタイナー学校では、

刃物も小学生の頃からつかいます。

だんだん、本格的な刃物を導入していきます。

 

もちろん、刃物ですから、

大怪我する可能性だってあるわけです。

 

でも、小学生のうちに覚えて、

ナイフの持ち方とか、

一生身についています。

 

誰でも一度は、手を切っちゃったりしますが、

一度、痛い思いをして、怪我をしたあと、

2回目怪我する子は少ないのです。

 

ちゃんと学ぶんですね。

 

うちの子は落ち着きがないから心配・・・

という子こそ、ナイフを使わせてあげてください。

危ないからこそ、集中力が磨かれますから。

 

 

ちなみに、私が子供の頃、

小学校3年生でナイフを渡されました。

担任の先生が全員用に購入したんです。

 

切り出しナイフじゃなくて、

刃渡10cmくらいある、

さらに鋭いナイフでした。

 

それで、

自分の鉛筆は自分で削ったし、

自分のお箸をナイフで作ったりね。

 

もしも、木の枝とか手に入るようだったら、
表皮の部分をナイフで削り、

先を尖らせるようにすると、

なかなか味のある串ができあがります。

 

おだんごやBBQなどにいかがでしょう?

 

 

 

 

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図形感覚を育てるフォルメン

今日はフォルメンを黒板に描きました。

 

フォルメンというのは、

シュタイナー学校でやっている授業のひとつ。

形を描くアクティビティです。

 

国語にも

算数にも

美的センスを育てるのにも役にたつフォルメン。

 

国語でのフォルメンの話は
こちらの記事が参考になります。

 

 

 

算数の視点でフォルメンをとらえると、

 

まず、形を認識する力が育ちます。
そして、

距離感覚などが育ちます。

 

たとえば、今日はこんなフォルメンを描いてみました。

まず縦線を左から描きます。

まっすぐ。

もちろん定規は使いません。

 

平行に、

いつもおなじ幅で、

まっすぐ。

だんだん短くしていく。

一番右まで書いたら、

紙の半分の三角形が線でうまっている感じ。

 

そして横線を上から。

 

みなさんもよかったら描いてみてくださいね。

 

 

 

単純な形ですが、

平行の感覚、

直線の感覚、

長さの感覚、

長方形や三角形の感覚、

直角の感覚、

数の感覚、

 

・・・・そんなことを、

算数用語を使って教えるまでもなく、

体験しているのです。

 

こういう体験を十分にしていると、

学校の算数の授業がとても楽に理解できます。

 

だって、

授業で教えられることは、

もう体にしみついているから。

 

当たり前のようにわかっていることを、

学校の授業で、
整理したり、

用語を覚えたり、

算数的な言葉で言い換えたりするだけだから。

 

そんな素地を、

しっかり小学校のころに作っておきましょう。

 

この素地をしっかりつくっておくと、

中学高校の数学にもつながります。

 

e-waldorfの、

楽しい算数アクティビティ講座では、

毎月の算数アクティビティに加えて、

月1〜2つのフォルメンも描きます。

 

上のフォルメンを描いてみて、

面白そうと思った人、

こんな風に算数を学びたかった!・・・と

思った人は、

ぜひ、お子さんに、
こうやって学ばせてあげてくださいね。

 

受講申し込みはこちらです。

今すぐはじめられますよ。

 

 

 

 

 

 

 

キリストの昇天日〜精霊降臨 アセンション〜ペンテコステ

最近は、スピリチュアルブームで、「アセンション」という言葉が、本来のキリスト教の意味合いとは違って一人歩きしている感じがあるので、あえて、「昇天日」とタイトルに書きました。でも、私は、英語で暮らしているので、「昇天日」というより「アセンション」と言った方がしっくりきます。言葉って難しいです。

今日5月25日は、昇天日。

昇天日は、キリストが天に昇る日。精神世界へ行く日。その10日後には、精霊降臨(ペンテコステ、ウィットソン)で、天から精霊が降りてきます。人々が違う言語で話し始める。

その神聖さと、夏の眩しい光をイメージして、真っ白な服装で学校へ行きます。学校の低学年、幼稚園は、象徴となる白い鳩のペーパークラフトを作ったりします。

ドイツは、カトリックが主流なので、キリスト教に由来する祭日が多いです。ですから、今日は祝日。明日は祝日ではないけれど、学校休み。そして土日・・・と4連休〜。そしてペンテコステも4連休〜。(宗派によって、日にちが微妙に違います)

息子たち大喜び。笑

 

 

 

白い鳩のモビールの作り方

:白い厚紙を鳩の形に切る。翼を通す切れ目をカッターナイフで入れる。

:白い薄紙(ラッピング用の薄い紙、日本だったら障子紙がきれいです)を、切り込みの幅で、山おり谷折り・・・で蛇腹に折ります。

組み立て:厚紙の切れ目に、折った薄紙を差し込みます。針に糸を通し、右の翼と左の翼を合わせるようにして、糸を通します。糸の端を結んでできあがり。

 

風通しの良いところにふんわりとかけてください。ゆらゆら揺れる白鳩のモビールができあがりです。