(算数、計算のこと)シュタイナー関係の方には反論されてしまいそうですが・・・・

シュタイナー学校の算数授業は楽しいですよ。

私はそんな情報をたくさん送っています。それで、シュタイナー学校では、楽しいアクティビティばかりやっているのか・・・と思っている方もいらっしゃるようです。計算練習もしてますよ。

日本のメインストリームの学校に比べたら、ずっとずっと計算練習量は少ないです。

(正直言ってちょっと足りない・・・と思うくらいです。)

計算練習は、ちょうどいいレベルのものを適量するといい。でも、絶対に必要です。楽しいアクティビティだけやってたらいい!・・・なんて、私は言いません。計算練習は大事。


計算練習って、「自動化」のプロセスなんですね。

考えなくても、指が動いて計算をしていく訓練。7x8=56だっていうことを、7が8こあるから・・・って考える人はいないでしょう? 7x8って言った瞬間に考えずに答えが出てくるでしょう? かけ算の筆算とか、かけた数を決まった位置に書く、くりあがる、足し算する・・・などの手順があるのですが、その手順を「どうやってやるんだっけ?」って考えている中高生や大人はいないと思います。

計算練習をたくさんやって(やらされて)きたので、手順は考えなくても覚えているんですね。

計算練習をたくさんすることで「考えずにできてしまう能力」を育てているんですね。

だから、これができることで、応用算数、数学を正確に解く力になります。いちいち初歩的なことから考えていたら、中学高校レベルの数学には到達できません。

ただね・・・・

計算練習ばかりしていると、その計算の意味や算数の理論が全くわからなくなってしまう危険性大です。考えることをやめてしまう危険性も大です。(そういう生徒を中学高校でたくさん!!!見てきました)

そして、「面白さがわからない」「やる気がなくなる」という危険性も大です。

だから、計算練習も、アクティビティもどっちも大事にしてほしい。

こんなこと言うと、「シュタイナー教育」信奉者(笑)の方には、眉をひそめられてしまうのですが、「メインストリーム数学教師」「シュタイナー教師」の両方の立場から言わせてもらいます。

計算練習に偏りがちなメインストリームの算数教育と、アクティビティに偏りがちなシュタイナー学校の算数教育を、バランスよくミックスしてとりいれることって、理想的だと思うのですよ。

だからね・・・

メインストリーム、公立学校へ行っていて、楽しくて、子どもが「もっと学びたい!」って目を輝かせるような授業がない・・・って思うお母さん。

つまらない(失礼!)計算練習部分は、学校がしっかりカバーしてくれていることに感謝して、楽しいアクティビティ部分を家でサポートすれば、いいバランスが保てるのです。

こどもの算数を楽しくするのに、お母さんはものすごく大きな影響力があるんですよ。

・・・あ、ちなみに、わたし、計算練習も算数そのものも、小学校のころは嫌いでした。(算数嫌いだった私のエピソードはこちら

中学になって、数学に目覚めてから、計算練習も大好きになりました。学ぶ喜びを知ったら、計算練習のような短調なこともたのしくなるんですね。

そんな算数好き、数学好きの子どもがもっともっともっともっと増えてほしいです。



フォルメンからひらがなへ シュタイナー学校こくごの授業 みなさんもやってみてください

先日、

シュタイナー学校のひらがなの学び方のひとつを、

ブログ記事

シュタイナー学校1年生の文字を習う方法を真似してみよう

で、ご紹介しました。

 

お話をきいてイメージを膨らませる体験。

 

こんなひらがなの絵も紹介しましたね。

 

 

 

ひらがなを学ぶにも、

フォルメンからひらがなを創り出すやりかたもあります。

 

フォルメンは、

フォルム(形)を描くアクティビティですが、

文字を書く基礎力も育てます。

 

そのフォルメンを、

文字の学びにとりいれることができるのです。

 

 

たとえば、こんな感じ。

(みなさんもお子さんとやってみてください)

 

 

平らな地面がありました。

 

 

ポトンと種が落ちました。

 

 

種が大地の中で育ちます

 

 

土がもりあがってきて

 

 

お日様に向かって芽が出ました。

おひさま「ひ」の字のできあがり。

 

 

 

シュタイナー学校の担任の先生は、

ひらがな、かたかな、ひとつひとつに、

先生オリジナルのアイデアで、

お話をみつけたり、

フォルメンにストーリーをつけて、

子どもたちに文字をおしえます。

 

クラスの子供達のことを思って、

クラスにぴったりのお話を作り出したり。

 

「こう教えなさい」という、

先生用の教材や指導書はないのです。

 

 

 

だからこそ、

先生が、先生の経験から生み出したアイデアは、

生きていて、

子どもたちの心に伝わるのです。

 

でも、

文字全部に、

こんなアイデアを生み出して授業をするなんて

とんでもない作業。

 

想像しただけで目が回ります。

 

 

だから、

普通のお母さんにも自宅でできるように、

すべてのひらがなのアイデア集をつくりました。

 

藤野シュタイナー学園の

クラス担任をされた

石代雅日先生のアイデアを、

本にまとめたのです。

 

石代先生が実際に自分のクラスで教えた題材や、

他の経験豊かな先生たちからのアイデアを、

ぎゅっと凝縮した一冊です。

ひとりでも多くのこどもたちが、
心に響く国語学習ができることを、心から願っています。