シュタイナーのことば (60)

判断するときには、「どこへ」が問題になり、愛憎の働きでは、「どこから」が問題になるのです。愛と憎はどこから来たのか、つまり何が別の側からこの魂のいとなみの中に働きかけているのかを考えなければなりません。

 

そうすれば、愛すること、憎むことはすべて、欲求という魂の働きに還元されることがわかります。

 

 

 

シュタイナーは、この章で、欲求から愛憎が生まれ、そこから判断し、イメージを作り出すのだといいます。

欲求→愛憎→判断→イメージ

これについて、ちょっとじっくり考えてみたい。

 

人智学・心智学・霊智学

ルドルフ・シュタイナー著

高橋巌訳

シュタイナーのことば (50)

(小学校入学の)最初の時間に、書くこと、読むこと、計算することが、いまはまだできなくても、学校でそれを習得できるのだという話をすることは、教授法の観点から言って、子どもに非常によい影響を与えます。

このことによって子どもの中に希望がわき、学んでいこうとする願いと決意が生じるのです。

子どもは書くこと、読むこと、計算することによって感情の世界の中に導かれ、さらに意志に刺激を受けます。教えようとすることをすぐには教えないで、しばらく期待させたままにしておくことは、成長しつつある子どもの意志の育成のために非常に良い影響を与えるのです。

シュタイナーのことば (48)

私たちは自分を人格として感じる自我感情の多くを、まさに言語に負っているのです。この感情は次のような一種の祈りのような気分にまで高めることができます。

「私は周囲で語る言葉を聞く。その時自我の力が言葉を通して私の中に流れ込んでくる」

 
ことばによる自我への呼びかけのこの聖なるあり方を感じ取ることができるようになれば、皆さんはさまざまなやり方で子ども達にもその感情を呼び起こすことができるようになると思います。その時は子どもの自我感情を利己主義的な仕方とはまったく別なやり方で呼び起こすようになると思います。

私たちは自我感情をふた通りの仕方で子どもの心の中に呼び起こすことができるのです。間違った仕方でそれを行いますと、まさに利己主義を呼び起こすことになります。しかし、正しい仕方で呼び起こすことができれば、それは意志の働きを活発に目覚めさせ、まさに無私の精神で外界と共に生きることに目覚めさせるようになるのです。

シュタイナーのことば (59)

【粘液質の人の自己教育】

なにごとにも興味を持たない粘液質の人は、本当に面白くない対象にできるだけ関わるようにします。退屈なことに携わって、徹底的に退屈するのがいいのです。そうすると、粘液質が根本的にいやされます。

 

 

 

4つの気質の人の自己教育について、シュタイナーのことばを過去4回にわたって引用しました。どれも共通することは、自分の気質と違うことをするのではなく、自分がもっている気質を意識し、それを計算にいれて自己教育に生かしていくことです。

 

気質はそれぞれいいところ、悪いところの両面があります。悪いところもいい方向へ向けていけばいいのです。

 

 

 

 

 

4つの気質は、人間の4つの特質を「胆汁質」「多血質」「憂鬱質」「粘液質」にわけたものです。この4つの組み合わせですが、その中でも強く現れる気質があります。その気質を知って、自分を分類することが目的ではなく、その気質を良い方向へ育てていくことで、人間として成長していきます。

 

 

 

 

人間の四つの気質

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳

 

 

 

 

 

シュタイナーのことば (57)

【憂鬱質の人の自己教育】

 

憂鬱質の人は、人生の苦痛と苦悩を見過ごしてはなりません。世界の苦痛と苦悩を探し出し、同情して苦しむことによって、苦痛を正しい対象と出来事に向けるのです。

 

 

 

憂鬱質の人は、苦労することを無意識のうちに好みます。でも、細かいことをきちんきちんとするという生真面目さや几帳面さも持っているのが憂鬱質です。その生真面目さや几帳面さが生かせる仕事は、憂鬱質が輝ける場所です。そんな仕事を、日々の中にも見つけるといいですよね。

 

 

 

 

4つの気質は、人間の4つの特質を「胆汁質」「多血質」「憂鬱質」「粘液質」にわけたものです。この4つの組み合わせですが、その中でも強く現れる気質があります。その気質を知って、自分を分類することが目的ではなく、その気質を良い方向へ育てていくことで、人間として成長していきます。

 

 

 

 

人間の四つの気質

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳

 

 

 

シュタイナーのことば (56)

【胆汁質の人の自己教育】

 

胆汁質の人は、自分の障害となる情況に遭遇するのがいいのです。怒っても何にもならない情況、怒っているうちに自分の矛盾に気づくような情況に出会うようにするのです。

 

 

 

胆汁の気質を多く含むわたしの、「自己教育」は、自分の障害となる情況を利用すること。障害になること、難しいことにチャレンジしようとすると、やる気がガンガン出てくるのが胆汁質ですから。

 

 

 

 

 

4つの気質は、人間の4つの特質を「胆汁質」「多血質」「憂鬱質」「粘液質」にわけたものです。この4つの組み合わせですが、その中でも強く現れる気質があります。その気質を知って、自分を分類することが目的ではなく、その気質を良い方向へ育てていくことで、人間として成長していきます。

 

 

 

 

人間の四つの気質

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳

 

 

 

シュタイナーのことば (55)

【多血質のための自己教育】

 

適切な場面で多血質を示すことが大事なのです。

 

多血質的に関心が移り変わるのがふさわしい状況を、自分で作り出すことができます。

 

 

短期のみの関係がふさわしい情況を、ちいさなかたちであっても作り出すと、成果が上がるでしょう。

 

 

 

4つの気質は、人間の4つの特質を「胆汁質」「多血質」「憂鬱質」「粘液質」にわけたものです。この4つの組み合わせですが、その中でも強く現れる気質があります。その気質を知って、自分を分類することが目的ではなく、その気質を良い方向へ育てていくことで、人間として成長していきます。

 

 

 

 

人間の四つの気質

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳

 

 

 

シュタイナーのことば (54)

強大で広大な反射器具のように、前世が、自分がともにいた人々の心魂から反射されます。そして、自分の行為に関して、「すべては継続している」という印象を得ます。しと再受肉のあいだ、地上で身体の中に有していた自我感情は失われます。しかし、この反射全体から死者は自我感情を得るのです。自分が地上生活において一緒にいた人々の心魂のなかに、自分の行為の反射とともに生きるのです。

カルマの形成

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳

シュタイナーのことば (53)

通常は、幾何学、数学はあたまでなされるものではないということが知られていません。もし足で角度を測定することがなかったなら、頭は角度を思い描くことができません。幾何学的に歩き、幾何学的にものをつかむことがなければ、そもそも幾何学はなかったでしょう。それらの身体の動きが頭にいたり、表象の中に現れるのです。

シュタイナーのことば (52)

運命がどのように地上性から地上性へと織り成されているかを考察しはじめると、通常の生活においては本質的でないと思われることの多くが非常に重要であり、非常に重要と思われることがわずかの意味しかないことがあります。

 

 

 

 

カルマの形成

ルドルフ・シュタイナー著

西川隆範訳