昨日は、学校のコンサートでした。
リハーサル風景
3、4年生から楽器を始めるシュタイナー学校の生徒たち。
年齢が上がるにつれて、
楽器をやめてクワイア(合唱)に移る生徒がいるのですが、
楽器をやめても、
オーケストラかクワイアどちらかに、
とにかく全員が参加します。
これまで、
色々なシュタイナー学校のコンサートを見て来ました。
イギリスもドイツもアメリカも。
学校によって色々特色あり、
課題もありますが、
今回のコンサートでは、
今までに経験したことのない、
とても嬉しいことがありました。
それは、高等部のオーケストラ。
多分、高等部の1/3くらいの人数なので、
そんなに大きくはないけれど。
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」
第1、2、4楽章。
交響曲の一部分だけアレンジして演奏する
・・・というのは多々ありますが、
交響曲3楽章分を、
これだけ完成させて聞かせてくれた学校は、
今までにありませんでした。
というか・・・、
今までの学校は、
高等部で、交響曲を演奏できるだけの人数がいなかったというのが現実。涙
高等部の生徒数からして、イギリスでは少なかったし、
その中で高等部まで楽器を続けている生徒はさらに少なく・・・。
今の学校は、
ドイツの標準では、「小規模校」です。
それでも、
各学年30人以上はいる。
人数が多いと、
これだけのことを体験し、成し遂げることができるのか。
驚きの伴う・・・感動でした。
まとまった生徒数がいるということは、
大きなパワーになるんですね。
すごい。
シュタイナー学校の音楽のすごいところは、
「全員参加」というところです。
音楽専攻でもないし、
大学だってほとんどが音楽以外の道へ進む。
交響曲を聞かせてくれたこのオーケストラも、
楽器を習っている人全員のグループ。
つまり、
楽器が得意!!
・・・そんな子だけを集めたグループではないんです。
だから、
その中には、
すごく上手な子もいるけれど、
初級レベルの子もいる。
そんな生徒が集まって、みんなで作り上げる音楽。
かと言って、
上手な子の独断場で、初心者は立場がない
・・・なんてことはないんです。
だから、例えば、
高校生になってから新しい楽器を習い始めて、
ものすごい初心者だったとしても、
自分が初心者だと言って卑下しないし、
上手な人と比べて「自分なんて」と思って諦めてしまうということがない。
うまい人のことは素直に尊敬する。
でも、自分がまだ初級だって堂々としている。
シュタイナー教育のすごいところ。
自己肯定感が育っていること。
子供達の堂々とした姿に、
私はいつも感動してしまうのです。
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