シュタイナー学校を辞めていくこどもたち(2)男女の違い

 

こんにちは。
石川華代です。

 

先日の記事
「シュタイナー学校を辞めていくこどもたち(1)」
は、予想外の反響でした。

 

 

前回書いた理由だけでなく、
シュタイナー学校を思春期のあたりでやめていく子どもたちがいます。

 

 

特に男の子。

 

だから、
今日はちょっと思春期の男女の違いについて、
書いてみようと思います。

 

 

 

前回も書いたように、
特に男子にとって、
コンピュータを使わないとか、
最先端技術とはほどとおい、
原始的(!)と思えるようなことをやっていることも、
ひとつの不満点にはなるのですが・・・

 

もっと大きな原因は、

チャレンジした結果の、明確な評価基準がない。

ことだと思います。

 

 

シュタイナー学校の中等部、高等部では、
到達度を確認するための簡単なテストはしますが、

本当に簡単なもの。

 

テスト、テスト・・・で、
得点や数値による評価に追いまくられている、
一般の学校とちがい、

とても伸び伸びしています。

 

勉強だけのことではなく、
運動会や球技大会で勝負することもないし、
スポーツ技能の測定も行われないので、
勝ち負けがある活動が、ほとんどない。

 

それは、いいことでもあるのですが・・・

でも、その反面、
自分がどのくらいできているのか、
客観的な評価がはっきりしない・・・という面もあります。

何を目標にがんばったらいいかはっきりしない。

挑戦するものがないように思えて、
なんとなく物足りない。

 

 

思春期のころ、

女の子たちは、自分の内側に向かいます。
自分の内で、自分で評価することもできます。
自分の心が納得すればokです。

 

ところが、男の子はそうはいかない。

自分の中ではなく、
外に評価をもとめます。

外から評価してもらうことが動機にもなり、
闘志がうまれ、やる気も出る。

 

だから、この年齢の男子は、
ちょっと厳しいスポーツのコーチにつくことで頑張れたりもする。

なんらかの形でスコアが測れると、
自分がどれだけ進歩しているかはっきりわかるし、
数字を目標にして頑張ることもできる。

 

 

シュタイナー学校でも高等部に入ると、
宿題も増えます。

毎年、8年生、9年生あたりの保護者会で、
同じような会話がくりひろげられます。

 

「宿題が多すぎる。毎日夜中までやってる。ちょっと減らせないか。」

そう言うのは、
たいてい、女子の保護者です。

それを聞いた男子の保護者が、
「え? そんなに宿題出てるの? うちの子、ぜんぜんやってないけど?」
と反応する。笑

 

シュタイナー学校の課題は、
エポックノートをまとめるとか、
エッセイをかくとか、
創造する部分が多い。

女子は、自分が納得することが基準だから、
どこまででも頑張っちゃったりする。

男子は、
自分基準ではなくて、
他人基準なので、
「1ページって言われたから1ページ書いたらおしまい」
とかなったりする。

興味が出た時だけものすごい頑張るけど。笑

 

 

 

 

シュタイナー学校では、
そういう意味で、
外部からのプレッシャーもなければ、
明確でわかりやすい客観評価もない。

そういうところが、
男子には物足りなかったりします。

 

 

競争心を利用して勉強させるようなことは、
極力さけているシュタイナー教育。

 

成績評価が目的になるのではなく、
学ぶことそのものが目的になるような教育です。

 

 

でも、
男の子は本来、
闘争心を生まれながらにしてもちあわせています。

誰に教えられるともなく、
自然にチャンバラごっこをし、
戦いますよね。

 

「なんで男子はいつも戦ってるの?」
って、悩んだことがある
男の子のママも結構多いのではないかしら?

 

戦い=暴力

と考えると、好ましくないですよね?

 

でも、闘争心そのものは、
悪いことばっかりでしょうか?

闘争心があり、戦意があるからこそ、
問題に立ち向かって行ったり、
チャレンジしていく強さが出る。

 

そしてこの時期の男子は、
その闘争心が、自分の外にむいている。

 

その、闘争心の外向きのベクトルをちゃんと理解して、
そのベクトルの向きにあわせたら。

男子の競争心、闘争心を、良い方向へうまく使って、
いい目標にむかって、
健全に闘争心を発揮させる。

闘争心をうまく発散させてやることによって、
闘争心が暴力などの悪い方向へむかわない。

発散することで落ち着く。

 

それなのに、
シュタイナー学校に
そういう場面があまりなくて、

 

思春期あたりに学校を辞めちゃったりする。

 

ああ、残念。もったいない。

 

シュタイナー学校の挑戦は、

他人や、
客観評価との挑戦ではなく、

自分自身への挑戦であることが多いです。

 

 

 

 

男子が辞めて行ってしまうのも残念だけれど、

学校に、
男子が闘争心を燃やすような挑戦がない
・・・というのは残念だなと思います。

 

シュタイナー学校、中高等部にとって、
真剣に取り組まなければならない課題だと思います。

 

 

テスト攻めにすることなく、
男子が頑張りたくなっちゃうような挑戦のかたちをつくること。

 

 

 

 

日本の中高生は、
外部からの評価されるものが多すぎて、
それだけでも手一杯になってしまうことが多いので、

今この記事で書いているのとは状況がかなり違うでしょう。

 

でも、
男子と女子の違いは、やはり知っておくと良い。

 

間接的にでも、
ちょっとしたヒントになれば、
幸いです。

 

 

 

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