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(教育の話)全部わからなくてもいい授業

こんにちは。
石川華代です。

私たちがいるドイツ、ニーダーザクセン州では、
2週間の秋休みに入りました。

私の仕事は通常通りですが、

ドイツ語講座がおやすみです!!!
わーい。

久しぶりに長期休暇が嬉しい。笑

このドイツ語授業は、
すべてドイツ語で進められます。

ドイツ語で挨拶さえわからない人たちに教えるのも、
すべてドイツ語です。

大事な連絡事項も、
文法の大事なことも、
全部ドイツ語で説明するし、
わかりやすい図解とかも利用しません。(←これは先生の怠慢だと思う)

わからないままでも、
ひたすらドイツ語のシャワーを聞き、
そこから受け取れるものを受け取っていく。

学びの形として、
これは、一般の学校教育とは大きく違う点です。

一般の学校教育では、
生徒が、「全部わかる」ようにカリキュラムが組まれています。

だから、
新出事項以外は、
習っていないことが出てこないよう、
教科書などの教材も、
入念に作られています。

このドイツ語講座は、
その正反対で、

習ってない文法、
出てきていない単語がどんどん出てきて、

なんだそれは??
って思って、
想像力を働かせて意味やルールを見つけようとしたり、
調べたりしていると身についてくる。

わからないから、
知ろう、知りたいという気持ちも強く、

耳や頭に残ったことから、
想像力を駆使して、
心にひっかかったことなどが吸収されていく。

こういう、
「知ったこと」だけでできていない授業に身をおくと、
自分から吸収しようとする姿勢ができてくる。

頭が働く。

シュタイナー学校の学びは、
「知ったこと」だけで着実に学ぶ時間もあるし、
「知らないこと」のシャワーをたくさん浴びて、
興味を耕し、知識も考えも広げていく時間もある。

リアルなことを題材にしているので、
習ったことだけでは済むわけがないのです。

こどもたちがこの世界に生まれてきて、
成長していくプロセスも、そうですよね。

わからないことだらけの世界の中で、
どんどん言葉を吸収し、
人間を知り、
世界を学んでいく。

一般の学校教育のように、
100%習得することを目的としてつくれた教育は、

資格試験の学習方法の考えだと思います。

テキストがあって、
それを100%習得していたら、
テストで100点とれる。

テキストで学ぶことは、
試験に受かるために必要なこと。
全体像を見るのではなく、
ものごとのほんの一部分だけを見る。

これではいつまでたっても、
その教育の枠から出れないし、
教育のなかで教わらなかったことは、
対処できない。

大人になっても、
「知りませーん。習ってませーん。」
って言う人になっちゃうのかも。

あ、毒が入りました。
すみません。

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この秋。
「お母さんのシュタイナー学校」をリニューアルして、
もっと中身をよくして、
新規受講生を募集しはじめます。

説明会を開きます。
直接、石川華代とシュタイナー教育について
思いを語るチャンスです。

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