こんにちは。
石川華代です。
先日のブログ記事で、
「世界の美しさを教える」
というところが、
シュタイナー教育の、大事な特徴の一つだと書きました。
よく、
私のところに来る人たちに、
シュタイナー教育の魅力、シュタイナー算数の魅力を聞くと、
美しい
っていう人が多いのですね。
多分、
エポックノートとか、
フォルメンや作図の美しさとかの印象が強いのだと思います。
で、
みなさんが見ている
「世界の美しさ」
って、どんなですか?
みなさんにとって、
世界のどこが美しいと思いますか?
みなさんは、
大人として、親として、教師として、
子どもたちに、
どんな「世界の美しさ」を伝えるのでしょうか?
なぜこんなことを聞いているかというと、
私たち現代人は、
あまりにも、本来の美しさから離れすぎていたり、
感覚が鈍っていることで、
美しさを知らずに生きている。
・・・人が多い。
(みんなとは言いません)
みなさんの、つまり大人の、
「美しい世界観」が、
そのまま子どもに伝わります。
大人が気づいていない「美しい世界観」は、
伝えようもありません。
だから、
大人の私たちが、
「世界って美しい!!」
・・・って世界を抱きしめたくなるくらいに
実感していたいものです。
世界の美しさの例をあげてみましょう。
自然が美しい。
これは容易に想像がつきます。
でも、どう美しいのでしょうか?
形が美しい。花が美しい。色が美しい。
そういう、目で見てわかることはもちろんですが・・・
そこにある力が美しいし、
そこにある法則も美しい。
シュタイナー学校では、そんな美しさも教えます。
そして、人間は美しいです。
「人間の美しさ」
って、すごく大事な「世界の美しさ」の一つです。
で、
人間のどこが美しいですか?
あなたは、どう思いますか?
美しい人のことを思い浮かべて、
リストアップしたら、
どんな人間像が浮かび上がるのでしょうか?
美しい行為をしている人は、
文句なく美しいですね。
頑張ってる人も、
成果を出した人も、
美しいですね。
一生懸命何かに打ち込んで、
キラキラ目を輝かせている子どもも、
文句なしに美しいです。
でも、
キラキラしているどころか、
イライラしていたり、
乱暴だったり、
意地悪をしているような子どもをみて、
美しいと思いますか?
言い換えると、
間違いや困ったこともしているけれど、
その存在そのものが美しい・・・と思えますか?
つまり、
人間そのものを肯定する気持ちがありますか?
美しい人についてリストアップした時、
例えば、
「言いつけを守るいい子だ」
とか
「クリエイティブな才能がある人だ」
とかって、
「言いつけを守る」
「才能がある」
という条件付きの「美しさ」です。
「言いつけを守らない」
「クリエイティブな才能がない」
・・・としても、
美しいと心から思いますか?
(子どものしつけにイライラしてる時でも?)
いいことをしたり、
成果を出したり、
褒められるようなことをする。
つまり条件付きで、いい子だと思うのではなく、
子どもが、
ここに生まれてきて、生きているだけで、
素晴らしい存在だと、心から、思えますか?
親は、そう思えると思うんです。
心の中の本心は、
生まれてきてくれただけでありがとう!
って思ってると思うんです。
ただ、それを日常の中で、
忘れてしまっていたり、
ついつい条件付きの思考に慣れてしまっていたり・・・
シュタイナー学校では、
どの子も、
ありのままで美しい。
そのままで美しく価値のある存在。
そういう考えで教育をしています。
算数の授業の中でだって、
子どもの数だけ正解があるような問いかけや、
子どもの考え全部丸ごと受け入れるような、
先生の姿勢があります。
子どもたちは、
「自分のことを認めてくれている」
「自分は世界のなかでとても大事な存在」
という安心感を感じながら教育を受けていて、
自然と自己肯定感を育てていきます。
自己肯定感は、
他者肯定感でもあります。
みんな違ってみんないい。
そんな価値観が育っていく。
教育は学力だけのことではない。
というか、
学力と、
この心が、
両方バランスよく育つからこそ、
人間は力を発揮できる。
そんな教育を。
大人にも子どもにも。
私たち親から、意識を変えていきましょう。
まずは、美しいもの探し! ぜひ。
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