6月17日(土)より、
e-waldorfの新しい大人向け講座、
「色の声をきくシュタイナー水彩
ぬらし絵講座」
が、スタートします。
講師は、
「美術家」で
「シュタイナー芸術教育教師」の
小林由香さん(アトリエきぎ主宰)です。
ぬらし絵は、幼児から取り組むことができ、
シュタイナー教育の入り口にもなる
重要な芸術体験ですが、
「仕上がり」よりも
「プロセス」が重要な体験であるため、
体験をしたことのない方にとっては、
その魅力が伝わりにくいものでもあります。
そこで、今回は小林さんに
「ぬらし絵」とはどのようなものなのか?
どんな体験ができるのか?
具体的に教えていただきました。
Q. 「ぬらし絵」の体験は、
他の絵画体験とどう違うのですか?
(小林さん)
普通、絵を描くときって、
「形を描こう」とか
「こんなイメージで描こう」など、
最初に考えてから描きませんか?
「ぬらし絵」は、
ぬらした紙の上に色を拡げます。
そこで、絵の上で、紙の上で、
色がどっちのほうに
広がりたがっているんだろう
…なんていうことを、考えていくんです。
今、目の前にある「色」、
その「色」と「自分自身」とで、
対話をしていく体験なんです。
何かの形を描かなきゃダメ、
というような体験ではないんです。
色によって、動かされる感情、感覚…
そのままに委ねてみる、ということを
紙の上でしてもらいたいと思っています。
Q. 絵が苦手でも、できるのでしょうか?
(小林さん)
もちろんです。
普通の絵画は、乾いた紙に色を塗るとき、
「描いたら消せないな」とか、
「失敗したらどうしよう」などと、
色々思いますよね。
私もそんな風に育ってきました。
でも、ぬらし絵には、失敗がないんです。
紙が濡れていますので、
水の力を借りて色を動かします。
黄色が大きくなりすぎた、と思ったら、
黄色を少し動かしてあげたり、
取ってあげたりすればいいし、
この赤は強すぎる、と思ったら
小さくできます。
これまで公教育の中で
体験してきた絵画とは、
全く異なる体験なんです。
異なる色を重ねる時も、
まるで紙の上で人と人が出会うようです。
例えば、
あなたが誰もいない公園に
一人で入っていくのと、
知人がいる公園に入っていくのと、
全然違いますよね。
同じように、
白い紙に初めて赤色を入れるのと、
黄色のあるところに赤色が入るのとでは
体験が全く異なります。
どんなふうに色を迎え入れていくのか、
紙の上で様々な物語があります。
それを、受け止める。そんな体験です。
絵の上手い・下手は、
全く関係がないんです。
―次回以降も引き続き、
小林さんに「ぬらし絵」について
聞いていきます。
「色の声をきくシュタイナー水彩
ぬらし絵講座」
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