言葉の力を育てる~シュタイナーの国語


美しい言葉を心で感じる


国語は、言葉でひととつながるための学びです。

人の言ったことを耳で聞いて理解し、
話し言葉で伝える。

文章を読んで人の考えを知り、
文章を書くことで
自分の思っていることを伝える。

それができるようになるために、まずすることは、
美しい言葉をたくさん耳から聞くこと。
言葉を「意味」だけではなく、心で感じること。

低学年は「イメージの力」で
文字を感じる体験を

小学校低学年のうちは、
まだ抽象的に考えることはできません。


イメージの力で文字を感じながら文字を学ぶことで、
文字がただの記号ではなく、
心で感じ取れる道具になっていきます。


文字の形にも意味があります。
体の動きが形になっていくように、
形そのものを感じることも大切です。


シュタイナー国語では、
たくさんのお話を聞きます。

美しい言葉のシャワーを浴び、
その言葉からイメージを想像します。

色をつかって大きく絵を描くことで
形とイメージが結びつき文字が生まれてきます。

体の動きと文字、色と形、
お話しと心と文字が結びついていく体験をします。

※小学1年生の国語「おおきなかぶ」のクレヨン画



だから、心に残る言葉の学習になります。


そういう学習を積み重ねていくから、
心がこもった言葉で、ものごとや、自分の心、考えを
伝える言葉の力が育ちます。


ただの「意思疎通」以上のことを、
豊かな言葉で伝えていこう。

シュタイナー国語は、そんな国語力を、
楽しみ、心で感じながら育みます。


e-waldorfのIDEAL(イデアール)の国語、
新年度1~4年生のレッスン開講中です。
是非、シュタイナー教育の国語を体験してみてください。

帰国ツアー6&7日目は愛知県

少し期間が空いてしまいましたが、
帰国ツアーの報告をさせてください。


e-waldorf代表石川華代による帰国記念講演会・ワークショップ
6日目は、3月15日(水)豊田市で、
7日目は、3月16日(木)は名古屋市で、開催されました。

豊田市講演会の様子

まずは、3月15日(水)@豊田市。
シュタイナー教育に初めて触れるという方も沢山来てくださいました。

「体験ができて楽しく学べる事がよく分かった」
「子どもが小さいうちに聞けて良かった。一緒に算数を楽しみたい」
「シュタイナー教育は学校へ行く以外には方法がないと思っていたが、
 オンラインでも学べたり、親が学んで子どもに活かせると知れた」
といったお声をいただきました。



名古屋市開催のワークショップ・対談の様子


次に、3月16日(木)@名古屋市。
この日は、少し踏み込んだ内容のワークショップ。
既にe-waldorfの「子育ての講座」
「シュタイナー算数教育 教師養成講座」の受講生も
多くご参加いただきました。

まず最初に、石川華代によるワークショップ。
「黄金比で体験する世界の神秘~7年生数学」


次に、愛知県で「画房寺子屋」を主催されている
はらかずこさんによる、ワークショップ。
「古事記で感じる人間の進化~3年生国語」


そして、最後に「未来へのシュタイナー教育」と題して、
石川華代とはらかずこさんの対談。


「オンラインでは絶対に味わえなかった、
 先生のリアルなぬくもりには心から感動しました」

「美しい黄金比を学び、象形文字を絵を描きながら
 楽しく学ばせていただきました」

「数は美しい、そのメッセージに心が震えました。最高でした。」

「漢字が統一される前の原始の人に思いを馳せる事ができ
 心から楽しいな、とワクワクする学びだと感じました」

などなど、沢山の熱い感想をいただきました。



帰国ツアーは、その後東京で、8日目&9日目を終えました。
次回は、東京開催の様子をお伝えします。

帰国ツアー2日目は大阪!

3月4日(土)大阪にて、
e-waldorf代表石川華代による帰国記念講演会・ワークショップ
2日目が開催されました!

ご参加いただいた方からは、
「シュタイナーの算数教育が、どのように人間力を育てていくのか分かった」
「家庭でも取り組めるヒントが沢山あった」
「リアル講座で、参加者の方々からも刺激をもらった」などのお声をいただきました。

実際の講演会・ワークショップの様子をご紹介します。

講演会の様子

まずは、「シュタイナー算数アプローチの可能性」についての講演会。

講演会、といってもただ話を聴くだけではなく、
体を動かしたり、手を動かしたりしながら、
シュタイナー算数を体験していただきました。

受講生の皆さん、真剣にメモを取りながら聞いていただきました。



幾何手仕事とフォルメンのワークショップ


次に、シュタイナー算数の体験として、
編み込みのフォルメンと、手仕事。

皆さん夢中で、取り組んでいただきました。




次は、広島です!

石川華代帰国ツアー、まだまだ続きます!
お近くの会場で、お待ちしております。

シュタイナー教育の算数パズル~図形感覚も感性も同時に育む~


直角二等辺三角形であそぶ


海外からIDEALで算数を学ばれているお子さんの作品です。
直角二等辺三角形を組み合わせて、色彩豊かに描いてくれました。


一つひとつの三角形が何を表しているのか、丁寧な日本語で説明してくれています。

保護者の方からは、海外在住で日本語に触れる機会が少ない中、日本語でレッスンを受講し、
日本語で話す機会としても大切な時間になっているとお伝えいただきました。



体験を重ねて「わかる」につなげる


実際の授業では、最初から絵を描くわけではありません。
まずは最初に折り紙を等分に切り、このように色々な方向に組み合わせてデザインをします。

“「直角二等辺三角形」の特徴はこうです”と、論理を教わるのではなく、
まずはその形を作り、組み合わせ、書き、着色していきます。



シュタイナー教育では、「教わり覚える」のではなく、
低学年のうちから、様々な角度で何層にも体験を重ねることで、
体が「わかっている」状態をつくっていくのです。

ちなみに、この作品を作られたお子さんは、
レッスンでこうしたアクティビティに取り組んだ後は、
レッスン後もじっくりと取り組み続けることが多いとのこと。

夢中になって取り組んでいたら、いつのまにか算数が得意になっている。
そんな体験ができるのが、シュタイナーアプローチの算数です。


世界中どこからでも学べるオンライン授業、
日本の文科省カリキュラムの国語・算数・数学を
シュタイナー教育で学べるIDEAL(イデアール)、体験レッスン受付中です。

シュタイナー教育の「フォルメン」

シュタイナーの芸術的手法「フォルメン」


シュタイナー教育ならではの教科として、
言葉と音楽を人の動きで表す芸術「オイリュトミー」
動きの軌跡として形をとらえて描く芸術「フォルメン」があります。


「オイリュトミー」については、大人向けに講座を開催中ですので、
是非こちらで体験してみてください。

今回は、「フォルメン」について簡単にご紹介します。


「動き」を線で描く「フォルメン」


シュタイナー教育では、小学生入学以降、
とても沢山の「フォルメン」を描きます。


年齢を重ねていくごとに、複雑な形も描けるようになっていきます。

ただ「描く」ことが目的なのではありません。
直線、曲線、それぞれの形に宿っている「動き」を感じとることが大切。


そのため、紙の上に描くだけでなく、
歩いてみたり、体で表してみたりしながら、
全身で「形」とその「動き」を感じとっていきます。

生きる力を育む「フォルメン」


そうして何度も何度も、
様々な形のフォルメンを描いていくことで、
形を認識し、図形的な理解につながり、文字や幾何学を学ぶ基盤が育ちます。


また、
バランス感覚やリズム感覚が育ち、肉体的な成長を促す効果もあります。


こうして発達段階に合わせて適切なフォルメンを描いていくことで、
子ども自身の「生きる力」を育んでいくのです。

★e-waldorfのIDEALでは、算数、国語の学びの中で、フォルメン線描を多く体験していきます。

全身を使って学ぶ国語レッスン

シュタイナー教育で、国語を学ぶ


シュタイナー教育では、
お話をきき、絵を描き、詩を唱え、演じ、
心で感じ取りながら、「国語」を学びます。

そのようにして、感覚、感性を育てながら、
読める、書ける、意味が分かる、だけではなく、
聴ける、視覚で・リズムで感じられる、そして
自分の内から生き生きとした言葉が発せられる国語の力を育んでいきます。

物語りを聴き、絵を描く


こちらは、イソップ物語「カラスとキツネ」の練習画です。

IDEALの低学年向けプライベート国語レッスンで、
「カラス」「キツネ」の絵を模倣で描いてもらいました。

生徒さんが、ご自身が描いた動物に愛着を持ち、
練習画を描き終えた後、さらにイメージを膨らませて
それぞれ背景も描き加えてくれました。


子どもの心に響き、クリエイティビティが発露した、
嬉しい瞬間に立ち会うことが出来ました。


算数を得意とする生徒さんでしたが、
国語のレッスンがとても楽しいようで、
意欲的に受講していただいています。

低学年の心に沿った物語を、全身で楽しみながら
言葉の力を着実に育まれています。


生きた国語教育で、
お子さんの言葉の力を伸ばしていきませんか?

国語レッスンの詳しい情報は、こちらです。(体験レッスン、随時募集中)

★言葉を体で感じて動く「オイリュトミー」を学ぶことができる、
「いのちのオイリュトミー・心のこよみ講座」も開催中です(随時募集中)

IDEALの「グループレッスン」と「マンツーマンレッスン」

シュタイナー教育「IDEAL」のレッスンスタイル



シュタイナー教育の算数・数学・国語レッスン「IDEAL」には、「グループレッスン」と「マンツーマンレッスン」があります。今回は、それぞれの特徴についてお伝えします。


多様な視点・感性に触れられる「グループレッスン」


シュタイナー教育の算数・数学・国語では、体を動かす・絵を描く・ものづくりをする等、様々なアクティビティを通じて学びます。

学校のお勉強のように、「1つの正しい答え」を出すという学びではなく、アクティビティの過程で気付いたり発見をしたこと、その全てが学びになります。

仲間と一緒に学ぶグループレッスンでは、こうした気付き・発見を他の生徒さんとシェアし合うため、自分だけでは気づかないような様々な視点を得ることができます。仲間の学びも、自分の学びとなり、より深い体験になります。


お子さまのペースを大切にする「マンツーマンレッスン」


マンツーマンレッスンは、個別のニーズがある場合に柔軟に対応が可能なレッスンです。

● お子さまのペースに合わせて丁寧に関わって欲しい
● お子さまの学力に対して特別にご要望がある
● グループレッスン以外の曜日・時間帯を希望している

など、様々なリクエストにお応えします。

例えば、ホームスクーリング中で学校のある時間帯にレッスンを実施することも可能です。

「グループレッスン」と「マンツーマンレッスン」、お子さまの状態やご家庭の状況に合わせてご検討ください。

シュタイナー国語教育教師養成講座 第2期バージョンアップ!

こんにちは。
石川華代です。

先週末から、
シュタイナー国語教育 教師養成講座の説明会をしています。

講座は9月中旬からスタート。
今、それに向けて、準備中です。

今回第2期となるのですが、
第1期でいただいた感想やご意見をもとにして、
もっと学びやすく、
もっと使いやすくしていきます。

理解を深め、学びを浸透させるため、
レッスンの順番を変えたり、
必要なところはレッスン内容も変え、
ビデオレッスンなども作り替えるところもあり。

そして、
ビデオレッスン、
資料、
ZOOM録画や特典など、
たくさんの教材があるのですが、

その教材をまとめて、
メンバーサイトを作成中。

 

 

 

リニューアルといってもいいくらいの
進歩になる第2期。

より楽しく、深い学びになります。

 

全く新しい、国語の学びです。
深く、心に響く国語の学びを体験したい人、
そういう国語の学びを子供たちに伝えたい人、
お気軽に説明会にご参加ください。

 

 

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SJTT – Steiner Japanese Teacher Training
シュタイナー国語教育教師養成講座
第2期説明会実施中。
詳細・お申し込みはこちらです。
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立体フォルメン

こんにちは。
石川華代です。

私のオフィスには観葉植物がいくつもあります。
ロックダウンで家に籠ることが増え、

オフィス・ジャングル化大作戦!・・・と題して
観葉植物を増やしたのです。

植物なので、当然、育ちます。

どんどんグリーンが私の居場所を侵食してきました。

パキラも春から40cmくらい伸び、
ポトスも伸び放題。

 

ポトスは支柱をたてるより、
垂らしておきたいと思い、

マクラメの植木鉢ホルダーを作りました。

 

 

マクラメから連想するものは・・・

 

フォルメン。笑

模様が全部フォルメンに見えてくる私です。

 

ほら。

 

 

上の写真はまさしくそのままフォルメンに。(下のフォルメン 左)

下のは、4本で編んでいるのですが、
そのうちの2本がきれいな規則性があります。
その2本をフォルメンに描くと面白いです。(下のフォルメン 中央 赤いもの)

 

 

このフォルメンの右の青いものと中央の赤いものは、
形は同じですが、
上下の重なり具合が微妙に違う。

それだけで編みあがりの印象が全く変わります。

 

 

シュタイナー学校の「フォルメン」という活動は、
シュタイナー学校にしかない授業。

図形的な要素が強く、
算数的な面も多いのですが、

国語でもフォルメンをします。

 

 

1年生に入ったばかりは、
まだまだ「形の認識」が未成熟です。

「目と手の連携」も、
しっかりできるようにはなっていません。

認識した形を、
手でなめらかに書くためには、
体がスムーズに動けなければいけませんが、
体もまだまだ十分育っていません。

見たものを紙に写しとることだけ見ても、
「形の認識」
「体がスムーズに動く」
「目と手の連携」
が必要です。

1年生のはじめは、
それが育っていないのが普通なのです。

だから、
まず、
フォルメンをする。

フォルメンで、
「形の認識」
「体がスムーズに動く」
「目と手の連携」
をしっかりするから、
文字を習ったときにも、
すんなりと上手に書けるようになるし、
覚えも早いのです。

しかも・・・楽しい。

 

そんな国語教育・・・いいな・・・・と、
ちょっとでも思った方、

シュタイナー国語教育 教師養成講座

説明会でもっとお話しましょう。
説明会を開催します。

半年に1回のみの、
受講受付です。

 

お見逃しなく。

 

SJTT – Steiner Japanese Teacher Training
シュタイナー国語教育教師養成講座

第2期説明会が行われます。

 

 

シュタイナー学校の授業 芸術史

こんにちは。
石川華代です。

今週、私のレッスンは、
日本のお盆にあわせてお休みでした。

遠出はせず、
近場で遊んでます。笑

 

一日は、
All Saints’ Church, Tudeley

ここでは、シャガールのステンドグラスが見られます。
小さな教会のステンドグラス全部が、
シャガールの作品。

シャガールの絵を通して差し込む光につつまれて、
感動にひたってきました。

 

 

そして、もう一日は、
Henry Moore’s House and Garden

イギリスの巨匠ヘンリームーアの巨大彫刻が、
60エーカーの広大な敷地に点在しています。

 

 

私が見たかった・・・というのも理由ですが、
夫の「芸術史」のエポック授業のリサーチと、
それを受ける息子たちの「予習」目的の訪問でもありました。笑

 

芸術史は、
シュタイナー教育高等部のなかで、

とても大事なカリキュラムです。

 

芸術の事実を単に学ぶのではなくて、
「人間の意識の進化」を通して
芸術史を体感する授業です。

 

人類は、単に文化や技術が発展してきたのではなく、
人類そのものの意識が変わってきています。

そして一人一人の人間の成長も、
この進化をたどっています。

 

だから、
この「芸術史」を学びながら、
自分の成長とリンクさせ、
自分自身の意識を育てていくことになります。

 

長男、新学期には12年生になります。


9年生の古代から学んできた芸術史も、

12年生では、近代の芸術史エポック授業があります。

 

 

それを教えるシュタイナー教師(夫)の、
下見をかねての、
シャガールとヘンリームーア見学。笑

 

シュタイナー学校で芸術を学ぶとき、
絵を見て、解説を聞く・・・だけの学びではありません。

 

芸術家の伝記を読み、
作品を見て、
ディスカッションをする。

その時代の芸術家がどんな意識で、
どんな思いがあって、
この芸術を生み出してきたのか。

その芸術がどこから生まれてきたのか、
その裏側にある芸術家の意識はなんなのか。

 

芸術作品を見て、
絵だったら、模写をし、
彫刻などの立体物であれば、
粘土などで作る。

 

その時代の特徴を考察し、
それを反映する自分の作品を作り出したりもします。

 

それをポートフォリオにまとめて
プレゼンテーションしたり。

 

シュタイナー学校の学びは、
読んで、説明を聞いて、
情報を頭につめこむだけのものではありません。

 

情報を得ただけでは、浅い。

 

聞いて、見て、
実物を見て、
さわって、
作って、
考えて、
自分で表現をして、
自分で作り出す。

 

そこまでするから、
深い理解が得られるのです。

 

この学び方は、
芸術だけのことではありません。

 

算数だって、
国語だって、
共通していることです。

 

国語で、
読んで書く・・・理解するだけではなく

体験する国語の学び。

想像できるでしょうか。

 

そして、そうやって国語を学んだ人間が、
どういう人間に育っていくか、
想像できるでしょうか。

 

言葉は他の動物には使えません。
人間が、
考えることができたり、
新しく物を作り出したりすることができるのも、
人間には言葉があるということと、
深く結びついています。

 

だから、
「読んで理解して書ける」だけのレベルの学習と、

体験して、
全身全霊で吸収する国語では、

全く違う人間形成になるのです。

 

本当の意味で、
物事をうけとり、理解し、
自分の頭で、考えることのできる人間。

真善美や愛をもとに考えることのできる人間を育てます。

 

そんな国語教育・・・いいな・・・・と、
ちょっとでも思った方、

シュタイナー国語教育 教師養成講座

説明会でもっとお話しましょう。
説明会を来週から開催します。

半年に1回のみの、
受講受付です。

 

お見逃しなく。

 

SJTT – Steiner Japanese Teacher Training
シュタイナー国語教育教師養成講座

第2期説明会が来週、再来週に行われます。